障害者雇用~2回目の面会謝絶~ありさより重病の社員さんを待たせて

ありさの障害者雇用
ありさの障害者雇用

2回目の面会謝絶になりました。私の個人的な判断で体調がイマイチで予定を断る事はあるのですけど、私の意向に関係なく全て会えなくなることがたまにあります。これで私の大のお気に入りの障碍者さんを待たせてしまう大失態を冒してしまいました。

目次

大事件の面会謝絶

スケジュール

私が個人的に会いたくない体調と(私が)思って、予定していた面会を断る事は結構あります。私の我儘で申し訳ありません。私ってこういうのがダメなんだろうなーって反省です。

約束を反故にするのが私はとても嫌いなのですけど、私的には凄い調子悪いとか様々な個人的事情で喜怒哀楽が抑えきれない状況で、どうしょもなくて断るんです。なので、私はなるべく約束をしません。仕事でもそうです。

今は仕事も含めて色々な面会を他の人が代わりにやってくれるようになりました。サラリーマン時代の最初の職は営業なので、面会の大切さは分かります。VCやZoomでは無理でも会えば仕事でも恋愛でも何とか出来る自信はあるって感じです^^;

私は将来暇になるんだろなーって思ってましたけど、逆にどんどん忙しくなりました。サラリーマン時代は基本1時間単位でしたけど、今は分単位で予定を組まれます。自分で組まなくなったっていうのも大きな違いですよね。

まー面会2分とかも珍しくないのに、そんな中でゲーム6時間とかばーんって今でも入ってるのが私っぽいですけどね^^;

そんな感じなので私の面会って療養中の今わりといれやすいんですよね。

2回目の面会謝絶

しかし私の意向に関係なく面会謝絶になることがたまにあります。最初を除くと2回目です。1ヶ月半で2回目。これはあんまりやって欲しくないんですが仕方ありません。なんでかっていうと私自身は寂しいけどこれは私の勝手な感情なので私自身はいいのです。

しかしまわりにも私がキャンセルのボタンを押していないのに面会がキャンセルになったことが自動的に伝わってしまいます。急変対応中でも面会謝絶はつきません。単にそんな暇が無いだけかもしれませんが、循環器科では大したことないようです。この面会謝絶アラート~否が応でも心配をかけてしまいます。それが厭なのです。

この記事は私の経験を伝える事だけを目的としていて、医療上のアドバイスや診断を行うものではありません。なのでどうゆう時にそうなるのかは書きません。

障碍者雇用の社員

障碍者について少し書きます。法律では障害者という漢字を使います。

障害者雇用率は日本では法定

ここで改めて障害者雇用の制度や実際、日本の現状や私の考えを書く気はありません。私なんかが書かなくてもぐぐればいっぱい出てくるでしょう。現在(2023/11/30)の日本の法定障害者雇用率は2.3%で徐々に引き上げ中です(日本厚生労働省HP)。日本は独を直接参考に制度化されたのは知られていますが欧州のように率を定めている国は徐々に少なくなりつつあります。法定率での雇用義務は、障害者の能力が強調されて却って障害者差別になる可能性が高いという米独特の発想根底なのですが、これに影響された英国の障害者差別禁止法(1995年)での率廃止を皮切りに、徐々に広まりつつあります。

海外でのバスの乗降で見た介助

旅行などでバスに乗ったことがあれば障碍者が公共交通機関を利用する乗降の光景を見たことがあるんじゃないでしょうか。

私はニューヨークのバスに乗っていて、酸素吸入器をつけた車椅子の障碍者さんがバスに乗りに来てびっくりしました。車椅子の方が手を上げてそのバスに乗る意思を示すと、ワンマンバスの運転手は即座にサイドブレーキを引いて車高を下げ、乗降者の介助を始め、車椅子の固定までを行います。

私は初めて見てびっくりしました。と同時に日本のように分刻みの時刻表が何故無いのかを初めて理解しました。都心などの渋滞のせいかと思っていましたが、この日常の介助で時間が読めないのだそうです。

私は暫く忘れていました。

米ではAmericans with Disabilities Act(ADAと略します。邦訳:障害を持つアメリカ人法)が1990年に制定されています。日本の障害者基本法(1970年)に当たるものですが、制定が遅い複雑な経緯はぐぐると英語サイトでいっぱい出てきます。上述のように米では雇用に関する規定はありません。日本は罰則がありませんが、米法では罰則があるのが大きな違いだと私は思います。

停車時間の制限はない~日本の道路交通法

車の運転に憧れていた私は、やがて車の免許を取りに教習所にいきます。

日本の道交法では駐車は5分までと極端に短いですが、駐停車禁止場所等でなければ、旅客の人の乗降の停車時間は無制限です(道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第九節第四十四条)。

教習所でこの説明を聞いて「なんで?」ってつい言ってしまったら、教官は「例えば車椅子の乗降は普通の方より時間がかかるんですよ。」と即座に返答を頂きました。あー。私はNYでのあの光景を思い出しました。日本でもああいう場面を想定した法律になっているんだ。

経営者や経理労務担当者は実務で知らない人はいませが、少し:
日本では障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成二十五年法律第六十五号)が制定されたものの障害者への「合理的配慮」をなんだかんだいって殆ど実行していませんでした。あまりに酷いので2021年に合理的配慮が義務化に法改正され2024/4/1から実施されます。しかし内閣府の合理的配慮の提供等事例集(内閣府2023/4)を見て私はがっかりしました。
他にも試練は続きます。私の周りでもこないだの消費税法改正(2023/10/1)で多くの実務変更をしましたし、電子帳簿保存法の宥恕終了(2024/1/1)で慌ててている法人もあるし、厚生年金保険法の適用拡大(2024/10/1)を見込んで既に揉めている法人もあります。
多くの企業は本業業績が厳しいのに、2023~4年は立て続けに企業には試練ではあると思います。私は私のかかわる所だけでも積極的に変えていきたいと思っています。

初めての障害者雇用

時間は経ち私は障害者を初めて雇用する立場になりました。私は正直障碍者があんまり好きではありませんでした。自分の状況に甘え法を振りかざして自分の権利を主張する人ばかりで仕事への熱意が微塵も感じられないような人ばかりにしか会ってこなかったからです。仕事が出来ないのは雇った私のせいなのでいいですが、環境に甘える人は手に負えません。

人事さんに私は率直に当たり障りの無い程度の人を雇うように言っていました。必要最低限の設備しか改修しませんでした。1.5%(当時)って多いなーって思っていました。ごめんなさい。

ALSの親友との出会い

人事さんが私に雇いたい人がいると言ってきます。私は現場がOKならいちいち聞かなくていいから好きにやってくれていいよって素気なく返事しました。私はこの人事が気に入っていて完全に任せていました。いや、その・・と珍しく躊躇しているので、手を止めてどうしたの?と聞き返します。すると、その人が呼吸補助器は未だ使っていないがALSだと人事サーバーのファイルを見せてきます。採用予定職での職歴がありません。えー?めんどくさくないの?と言いかけて止めました。いつも冗談交じりの人事の目が珍しく真剣です。一番下を見ると2次面接までパスになっています(この法人では通常2次が最終で採否を決めています)。会うことにしました。

私は超文系人間ですが、ホーキングのこの本はとても興味深く読みました。申し訳ないのですが、この本を読むのはずっと後のことです。そもそもホーキング博士の名前しか私は知りませんでした。(宇宙への秘密の鍵 ホーキング博士のスペース・アドベンチャー / ルーシー&スティーヴン・ホーキング(著)さくまゆみこ(著)Kindle版)

ALS(筋萎縮性側索硬化症):
ALSを治す薬は現在無く、進行を遅らす治療のみです。全身の筋肉に徐々に広がる進行性で、やがて呼吸筋も侵され、人工呼吸器を装着しない場合は発症から2~3年で窒息死に至ることが多いようです。この方のように進行が遅いこともあります。神経内科で受診します。日本神経学会(疾患・用語編)筋萎縮性側索硬化症(ALS)

採用~大規模な社屋の工事

要全面介助なのに1-2次面接は来社になっていました。「これ費用どうしたの?」と聞くと「私達で自腹しました。規定で許されていません」と。「なんで稟議上げてこないの?」「いえ、あの、ありささんが障害者嫌いなのを存じておりますので・・」「は?お前バカなの?」当時この会社には稟議がありました。今は廃止されています。

1日半の予定を開けて私は彼に会いに行きました。きのー面会謝絶で私に会えず、1泊してもらってさっき会った人です。私は初めて会って目を見て、あー私はこの人を採用するだろうなーって思いました。なんかしらないけどこうゆう勘は昔から当たるんですよね^^;

面会が終わって帰途中に人事さんが私に言ってきました。病状に対して質問やお見舞いが一言もなかった点を諭してきます。しかし私は聞く必要が無かったんです。人事採用で40分も話したのも初めてなら、ビデオ会議などで事前に一言も話した事のない人を飛行機の距離訪問するのも初めてです。それに私が言わなくてもこの人事が全部やってくれると知っています。

詳しく書けませんが、私は全面介助とか住居や社屋とかの改築を物凄いお金をかけてやりました。当時の株主が了承してくれたのが嬉しかったですね。私は障碍者への見方が変わりました。こんな優秀な人がいるのに私はなんで障碍者を避けていたんだろうって物凄く反省しました。でも障碍者に厳しいと今でも私は言われます。それは障碍者さんにも対等に接しているのでそう見えるんだと思います。

稟議:
予め決めた事案に対して、担当社員に決定権が無く、案件毎に決められた上層部の承認を得る日本独特の承認制度です。私も営業のサラリーマン時代に稟議書を沢山起案しました。取引先の与信枠拡大から、10万円以上の接待費まで。一見合理的に見えるかもしれませんが、決定が遅いだけでなく、稟議書のために稟議が周る役員等に事前にパワポ資料を作って説明(根回し)に行きます。与信枠拡大だったら取引先が倒産したら支払サイト分の社の損失になるんで分かりますが、(案件別の経費で引かれるわけでどうみても営業個人裁量範疇の)接待費まで毎回毎回稟議なの?今みたいに電子化されていないので役員によっては紙の稟議書が未決のボックスに積まれたまま数日止まったりもします。
私なら。私(や私の任せた人事)が自信をもって雇った社員たち。現場裁量でやらせればよくて、何かあったら私とか役員が責任取ればいいのです。稟議なんて要りません。私は即廃止しました。
グーグル社でパワーポイントが禁止されているのをご存じでしょうか。パワポは実に便利だと営業出の私なんかは思いますが、パワポってこういう根回しの説明にも使われるのです。根回しは外資でもあるし、むしろ外資の方が必要です。上下で根回ししない人なんて外資ではすぐ首です(社の大枠方針に背く事と個人裁量権は全く別問題です)。エレベーターホールで待ち伏せされてiPadでパワポ無理やり読まされて口説かれるのめんどくさくて厭ですよね。なんで自分の言葉だけで言わないの?なんか今の私ならパワポ禁止にした気持ち分かりますよねw
海外企業では訪問した営業社員が全て会社を背負って取り決めをするのが普通です。持ち帰って検討させて頂きますなんて言ったら欧米中国ではその部長とか出入り禁止になりますよ。稟議に慣れている世代は数百万ユーロだろうと自分が最終決定者だと言われると最初は怯みますよね。でも私が責任を取ります。私は担当者に自由にやって欲しいと思います。何度も言いますが、それで損失が出たら雇用した私のせいなんですから。
たまに稟議書の英訳がSTP sheetで海外にも稟議書はあるって言う人いますが、STP(Segmentation/Targeting/Positioning)って稟議ですか?マーケの入門書もっかい読んだ方がいい気がしますw

今は私のおうちで働いています

ご本人の希望もあって、この方は今私のおうちで働いています。

私は自分や法人に役立つから採用とは決して言いません。会社のお金をいっぱい使ってもらって自分の成長の糧にして欲しいと思っています。縁があればお互いの雇用契約期間は延びるでしょう。

私は新卒採用で初めての所属長に2人だけの会議室で同じ事を言われて、あっけにとられたのを忘れません。あの上司に見守られて今の自分があります。営業職だったので胃の痛くなるよう会議を毎週やりましたが、数字さえいけばホントに自由にやらせてもらえました。私にはそんな資質は欠片もありませんが、せめて真似はしたいと思っています。生涯の私の政策信念でもあります。

訪問で待たせてしまった

私の都合で1日待たせてしまった

その方が訪問してくれたんです。私は会うのをとても楽しみにしていたんですが、私の都合で1日待たせてしまいました。うちからここは飛行機or新幹線の距離。ここまでの往復だけでも大変なのに、泊まるとなるとまた大変なのに、1泊してもらっちゃいました。ごめんなさい><

他の泊まった方は食事代や移動費を全部無制限にしたんで楽しんでね!って簡単に言ったけど、この方は急な予定外の宿泊とかは大変なんです。私なんかのためにホントに申し訳ないです。

私なんかよりよっぽど辛いと思う

あんまり普段は口にしないんですけど重度の障碍者の方って大変だと思います。介助無しで日常生活が難しいんです。自由な移動も制限されます。その後わりと重度な方も私は雇ったりしていますが、病気によっては、常に痛みに耐えている方もいますし、四肢の全部や一部が無い方もいるんですよ。誤嚥が心配な方だと美味しい物を一緒にとかも難しいですし、私の好きな温泉を一緒にとかも簡単ではなかったりします。

少し別の方面になりますけど、私はどん底の時代に一度だけ鬱病で入院したことがあります。正常なら死に贖って生きようと思うのが普通じゃないですか。でも鬱病って、私の場合ですけど、自然と死のう死のうって思うんですよ。おっかない病気だなって思いましたね。人間って、出産時とか生理終わったりして、体内の化学物質の変化で様々な事をやってのけますけど、ああいう精神に影響する化学物質の異常は恐ろしいです。ああいう経験が自分で出来たって意味で1回鬱病になって良かったって少し思いますね。自殺未遂で失敗して良かったですよね。お陰でまだ私生きてます^^;

私は今回の病気は、さくっと突然死ぬかもしれないけど、でも急時以外はわりと生き続けているのは体調的な意味で楽なんですよね。なんで、私は恵まれてると思わないといけないなーって思います。

配偶者さんに感謝

その障碍者さんの奥さん、私が紹介した方なんですけど、すっごい出来た人なんですよね。

私は今から思えばちょこっとした両親の面倒見るのだって嫌で嫌で仕方なくて嫌いで、言っちゃいけないことも自分の親に言ったし、なるべく一緒の時間を減らす努力をしていました。私は初任者研修とってますけどダメダメな人間だったんです。

でも奥さん、すっごい夫さんを今でも愛しているんですよね。けっこうかわいい人だし健常者だしもっと楽な配偶者候補いっぱいいると思うんですけど、私が旦那さんのこと褒めまくってるもんで私にそんだけ褒められる人に会ってみたいって言って。今3人いるお子さんも元気いっぱいでとってもいいコで。紹介したのは私だけど、こんな立派な奥さんになるなんて予想してなくって、なんか羨ましいくらいですよね。たまに感謝の言をもらうけど、いや私こそそんなずっと彼に献身的にありがとうねーって思っちゃいます。

でも私の少ない経験から、元は好きだった両親を恨んで、そのまま逝ってしまった後悔を、たまに彼女に言うんです。全部自分でやろうとしないで、無理しないで介護さんとかを頼って(自分の負担軽減の努力をして)ねって。人間って疲労が限度を超えると壊れるし、育児3人だけでも普通は大変ですよ。うんうんって聞いてくれます。

将来の人工呼吸器

彼は人工呼吸器も胃婁もしないという希望だったそうですが、最近に急変時等の人工呼吸器の装着希望に変えたことを知りました。奥さんに良かったねって言ったら彼女は笑っていたけど頬に涙が伝いました。私はダメな人間ですね。言葉選びが配慮がまるで出来ない私は自分を呪いました。

もし色々な事情で雇用が切れても、傷病給付なんて使わせないで、私は支援したいと思っています。

傷病給付金は健康保険法第四章第三節第九十九条(大正十一年法律第七十号)に基づいて、業務以外(業務の通勤含む)の事由での疾病怪我(業務上事由は労災保険)で、直近1年の平均給与の2/3程度が通算1年半の間支給されます(2022/4/1に通算に改定)。社保(協会けんぽ例)では必ずもらえます(法定)が、国保や後期高齢者医療制度では任意で多くの自営業等ではもらえません。非課税で所得税は課されません(国税庁)が、厚生年金保険料(退職するのであれば国民年金等)と健康保険料(退職すれば国保等)は免除や減額にならないので、年金と保険料を差し引いた額が、需給中の手取りです。
傷病給付金を会社が払っているので給料泥棒と言う人がたまにいますが、保険者(協会けんぽなど)が払うもので、会社は払っていません。
休職中も保険料の折半等の人件費などは会社は人件費がかかるので、会社を辞めてくれとお願いに行く会社も多いそうです。私は余程の事情が無い限り復職するまで給料を払い続けています。

私の代わりに墓参

さっき私の代わりに墓参してくれたと1枚の写真を送ってくれました。私はほんと気が回らなくて余計な事教えて余計な事ばっかさせちゃってホントだめだめです。今でも好きか嫌いかよく分からない両親の顔を思い出して、私は少し泣きました。

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